巻き爪と深爪は本当に関係あるの?知っておきたい原因とセルフケアの注意点
巻き爪の原因は「深爪」そのものではありません。ただし、深爪を繰り返すと爪の形が崩れ、靴の圧迫や歩き方のクセなど他の要因と重なって巻き爪を悪化させるリスクが高まります。この記事では、深爪が巻き爪につながる3つのメカニズムと、実際に巻き爪を引き起こす原因を整理しました。さらに、放置することで起こり得るリスク、セルフケアの注意点、そして専門機関に相談すべきタイミングまでわかりやすく解説します。
もくじ
深爪が直接の原因ではない?巻き爪との関係性
深爪をすると必ず巻き爪になる、というのは誤解です。実際には、深爪は巻き爪を「つくる原因」ではなく、「悪化させるきっかけ」に過ぎません。
巻き爪の根本的な原因は「爪が内側に丸まろうとする力」と「地面から受ける押し返す力」のバランスが崩れることにあります。
爪は乾燥や加齢などの影響で内側に湾曲しようとする性質があり、歩行時などに地面から指先へ伝わる圧力が抵抗力として働き、爪を平らな形に保っています。
ところが、白い部分がなくなるほど深く切り込んでしまうと、そのバランスが崩れて内側へ巻き込みやすい状態になってしまうのです。
巻き爪を予防・改善するためには、抵抗力を失った爪は変形しやすくなり、巻き爪の発症や悪化を招く大きな引き金となることを理解しておきましょう。
深爪が巻き爪のリスクを高める3つの理由
ここでは、深爪が巻き爪を引き起こしやすくなる具体的なメカニズムを3点解説します。
①爪縁が皮膚に埋没しやすくなる
爪を深く切りすぎると、残された爪の角が皮膚の奥に潜り込みやすくなります。これは、爪の先端を短くすることで、本来爪が保護していた指先の肉が外部からの圧迫や衝撃を直接受けるようになるためです。深爪の状態では、靴による圧迫や歩行時の負荷が指先に集中し、皮膚が盛り上がって爪の縁を物理的に押し上げてしまいます。この皮膚の盛り上がりによって爪の角が皮膚に食い込み、痛みを生じる陥入爪や巻き爪の初期症状を引き起こしやすくなります。
②爪床が縮小し爪が丸まりやすい
深爪を繰り返すと、爪の土台である「爪床」が小さくなることがあります。爪床とは、爪と指の肉を接着させている部分で、健康な爪の形を支える大切な組織です。通常は、適切な長さの爪が爪床を覆って守っていますが、深爪を続けると爪床が露出し、指先の肉が盛り上がってしまいます。すると爪床の面積が小さくなり、爪が指先にしっかりと密着できなくなります。その結果、爪を平らに保つ力が弱まり、爪が内側に巻き込んで筒状に変形しやすい環境がつくられてしまうのです。
③周囲の皮膚が盛り上がり爪を圧迫する
深爪をすると爪の切り口が鋭くなり、両脇の皮膚が爪の代わりをするように少しずつ盛り上がってきます。これは、爪が本来持っていた「皮膚を外へ押し広げる力」がなくなったことで、指先の肉が自らを守ろうとする反応です。
盛り上がった皮膚は、新しく伸びてくる爪の側面を内側から押さえ込みます。その結果、爪は横に広がらず、押さえつけられた方向へ曲がりながら伸びてしまいます。
深爪よりも注意したい!巻き爪になる本当の原因
巻き爪になる本当の根本原因は、爪にかかる外力や内部のバランスにあります。ここでは特に注意すべき5つの主な原因をまとめました。
サイズの合わない靴による圧迫
巻き爪の最大の原因の一つは、サイズの合わない靴による継続的な圧迫です。特に幅の狭いパンプスや先の細い靴は足指全体を強く締め付け、爪の両側から常に圧力をかけます。この横方向からの過度な圧迫は、爪を内側に丸め込もうとする力を強めるため、巻き爪を悪化させます。またサイズが大きすぎても、靴の中で足が滑るのを防ごうと指先に力が入りすぎてしまい、結果的に爪に負担をかけることになってしまうため注意が必要です。
足の重心バランスの乱れ
足の重心バランスの乱れも巻き爪の重要な原因です。O脚や偏平足、あるいは悪い歩き方によって、足の一部分に過剰な負荷がかかると、その足指の爪だけが不均一な力を受け続けます。例えば、親指の外側に重心が偏る歩き方をしていると、その部分の爪に強い圧力がかかり、爪が変形しやすくなります。
運動不足による足指まわりの筋力低下
運動不足による足指まわりの筋力低下も、巻き爪を誘発する原因の一つです。足の指をしっかりと使って歩くことは、地面からの反発力を爪全体に分散させ、爪が内側に巻くのを防ぐために不可欠です。しかし筋力が低下すると、歩行時に指を適切に使えず、指の付け根だけで着地するような歩き方になりがち。爪への力が不足し、爪を平らに保つための抵抗力が弱まることで巻き爪が進行します。
遺伝や体質による爪の形の特徴
遺伝や生まれ持った体質によって、爪の形や厚みが特徴的な人もいます。特に、爪が最初からCカーブを描くように丸まりやすい形状をしている場合や爪が非常に薄い、あるいは逆に厚すぎるなどの体質的な特徴がある人は注意しましょう。外部からのわずかな力や習慣的な深爪によって、通常よりも巻き爪になりやすい傾向があります。そのため、体質的にリスクが高い人ほど普段のケアが大切です。
抗がん剤の副作用による爪の変形
抗がん剤の副作用として、爪が変形し、巻き爪や陥入爪を発症するケースもあります。一部の抗がん剤は、細胞の増殖を抑える作用があるため、爪を形成する爪母(そうぼ)にも影響を与え、爪の成長や構造に異常をきたすことがあります。痛みを感じる前に医療機関や専門家に相談し、適切な爪の保護や緩和ケアを受けましょう。
巻き爪は爪を伸ばせば改善する?
巻き爪の改善において、爪を伸ばすことは一定の効果がありますが、それだけで根本的な解決にはなりません。
深爪が原因で巻き爪が悪化している場合は、爪を適切な長さに維持し、指先の肉に爪の先端が触れるようにすることで、歩行時の地面からの押し上げ力を取り戻すことができます。
しかし、すでに爪が強く丸まって皮膚に食い込んでいる状態では、爪を伸ばすことでかえって痛みが悪化し、炎症を引き起こすリスクがあるため見極めに注意が必要です。
巻き爪を放置するとどうなる?
巻き爪を放置することには多くのリスクが伴います。初期の巻き爪は、軽度の違和感や痛みで済むことが多いものの、進行すると爪が皮膚に深く食い込み、激しい痛みを生じます。
痛みによって歩き方が不自然になり、足首や膝、腰などに二次的な負担がかかり、関節痛や姿勢の悪化につながる可能性も。さらに、食い込んだ部分から細菌が侵入すると、化膿や炎症を引き起こす陥入爪を併発し、施術がより複雑になるケースも少なくありません。
自宅でのケアで改善しない場合や、痛み・炎症がある場合は、早めに専門機関(フットケア専門サロンや皮膚科、整形外科など)に相談しましょう。
広島周辺で巻き爪にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、深爪と巻き爪の関係性や、深爪が巻き爪を悪化させる理由、巻き爪になる本当の原因、そして放置によるリスクやセルフケアの注意点について詳しく解説しました。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。もし現在、広島周辺で巻き爪にお悩みの方はセラピストプラネットにお気軽にご相談ください!