足の小指の爪が割れるのは「副爪」が原因? 正しいケアと予防法を解説!

「また割れてる……」と何度も気になる足の小指の爪。見た目が悪いだけでなく、靴に当たると痛みを感じる厄介な存在です。爪切りで整えてもすぐに割れてしまう場合は、副爪(ふくそう)が関係している可能性があります。
副爪は、適切なケアをしないと炎症を起こしたり、タコや魚の目といった別のトラブルを招いたりする恐れも。本記事では、副爪ができる原因からセルフケアの注意点、再発予防までを詳しく解説します。
この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)
もくじ
足の小指の爪が割れる主な症状は「副爪」
足の小指の爪が、決まって同じ位置で割れたり、爪の端だけが薄くめくれるような状態が続く場合、「副爪(ふくそう)」ができている可能性があります。
副爪とは、足の小指の爪の外側や横に現れる爪そっくりの角質のこと。一見すると爪が2枚重なっているようにも見えますが、本来の爪とは別物です。小さなトゲのように現れて、靴下や靴に引っかかると痛みを伴うケースも少なくありません。
副爪は乾燥や摩擦に弱く、欠けたり割れたりを繰り返すことも。見た目には小さな変化でも、放置すると悪化する恐れがあるため早めのケアが大切です。
「副爪」になる原因とは?
副爪は、日常の生活習慣や足の構造、靴の選び方など、複数の要因が重なることで発生します。特に以下のような状況が、皮膚の角質化を招きやすくなるため注意しましょう。
乾燥によって皮膚が硬くなる
副爪ができる主な原因のひとつに「肌の乾燥」が挙げられます。皮膚の表面から水分が失われると、外部の刺激から守ろうとする働きが活発になり、角質層が厚くなります。
特に足の小指は皮脂腺が少なく乾燥しやすい部位です。こうした乾燥状態が続くと、小指の爪の脇や根元あたりに硬い角質が盛り上がり、まるで爪が二重に見えるような副爪が形成されます。
保湿ケアを怠ると硬くなった角質は徐々に厚みを増し、衣類に引っかかったり、歩くたびに擦れて不快感が生じたりすることも。さらに乾燥した角質は弾力を失っているため、わずかな衝撃でも割れたり欠けたりしやすくなります。
開帳足による足の形の崩れ
足の横アーチが崩れて指が横に広がってしまう「開帳足(かいちょうそく)」も、副爪ができやすくなる大きな要因です。本来、足裏には縦と横のアーチ構造があり、地面から受ける衝撃や体重の負荷を分散しています。
しかし、横アーチが潰れてしまうと足幅が広がり、指の間が開いた状態に。この影響で小指の外側が靴の内側に押し付けられやすくなり、歩行時の継続的な摩擦や圧迫によって副爪が形成されるリスクが高まります。
靴による圧迫や慢性的な摩擦
足の小指は、靴の形状やサイズの影響を受けやすい部位です。特に先の細い靴やサイズの合っていない靴を履き続けていると、小指の外側が常に圧迫されて皮膚が刺激を受けやすくなります。
同じ箇所に繰り返し摩擦や圧力が加わることで、皮膚は防御反応として角質を厚くし、副爪が形成されることがあります。
副爪は引っこ抜いてもいい?正しいケア方法
副爪が気になると、ピンセットや爪切りでつい引っ張りたくもなりますが、むやみに取り除こうとするのは避けましょう。皮膚が傷つき、出血や炎症を招くおそれがあります。
副爪が気になるときは、入浴後など皮膚が柔らかくなっているタイミングで清潔な爪やすりで優しく整えるのが基本です。無理に削らず、角をなめらかにする程度にとどめましょう。
保湿クリームで乾燥を防ぐことも重要です。肌がしっとりすることで角質が柔らかくなり、副爪の再発防止にもつながります。
放置はNG?副爪が原因で起こるトラブル
副爪は軽く見られがちですが、放置するとさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。「ただの角質」と油断せず、早めの対処が大切です。
強い痛みや炎症を引き起こす
割れた副爪の断面は鋭く、歩くたびに皮膚へ食い込むような刺激を与えることがあります。この刺激が繰り返されると、皮膚が赤く腫れてズキズキとした痛みに発展することも。
さらに、靴の内側との摩擦によって炎症が悪化し、化膿や出血を伴う場合も見られます。痛みを避けようとして歩き方が変わると、足指や関節に余分な負担がかかり、別の不調を引き起こす原因にもなりかねません。
タコや魚の目の併発する
副爪がある部位では、常に摩擦や圧迫が起こりやすく、皮膚が防御反応として硬くなりやすい状態です。その結果、タコや魚の目が生じやすくなります。タコは皮膚表面の角質が厚くなった状態で、魚の目は中心に芯があるのが特徴です。どちらも痛みや不快感をともない、副爪の悪化につながる恐れがあります。
足の小指の爪が割れる「副爪」を防ぐ方法
副爪は、一度できると再発を繰り返す傾向があります。日頃から足元のケアを意識するだけでも予防につながるため、副爪で困ったときは普段の生活で以下の点を意識してみましょう。
足のサイズにあった靴を正しく履く
靴のサイズが合っていないと、小指の側面が圧迫されやすくなります。特に、幅が狭い靴や先の細いデザインは負担が大きくなるため注意が必要です。購入時には必ず試着を行い、指先に1cmほどの余裕があるものを選ぶのが理想的。
また、かかとが脱げやすい靴は歩行が不安定になりやすく、副爪や足トラブルの原因になりかねません。足にしっかりフィットする靴を選びましょう。
外側重心や内股歩きのクセを治す
重心が外側に偏ると小指側に圧力がかかりやすくなり、副爪ができる原因となります。まずは、鏡の前で立ち姿や足の向きをチェックし、歩き方を見直してみましょう。日常の姿勢や重心のかかり方に気づくことが、クセを修正する第一歩になります。スマートフォンで自分の歩行を録画し、客観的に確認するのもおすすめです。
フットケアで清潔に保ち保湿する
副爪予防の基本は、足を清潔かつ柔らかく保つことです。入浴時には、足指の間までしっかり洗い、タオルで水気を丁寧にふき取ります。その後、保湿クリームを塗って乾燥を防ぐと効果的です。
かかとだけでなく、足の側面や指先まで丁寧に保湿すると皮膚の角質化を抑えられます。また、週に1〜2回はやすりなどで角質を優しく整えるフットケアを取り入れると、副爪の予防に役立ちます。
足の小指が太い人は「多合趾症」の可能性も
足の小指の爪が何度も割れる、形が不自然、爪の周りが圧迫されやすい。こうした症状が続く背景に、「多合趾症(たごうししょう)」という先天的な足指の形態異常が隠れている場合もあります。
多合趾症は、本来2本の指として分かれるはずの部分が、成長過程で1本につながってしまう状態。外見は小指1本に見えても、内部には2つの骨や関節が存在していることも珍しくありません。
靴選びの難しさや歩行時の違和感にもつながるため、「爪ばかり割れるのは何かおかしい」と感じたら、一度整形外科でレントゲンを撮ってもらうのがおすすめです。
広島周辺で足の小指の爪が割れて困っている方はセラピストプラネットにご相談ください!
セラピストプラネットでは巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。足の小指の爪が何度も割れてしまうケースでは単なる爪の問題だけでなく、姿勢の崩れや歩行のクセなどが影響していることも少なくありません。「病院に行くほどではないけれど、いつも同じところが割れて気になる」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。