爪が割れて生えてくるのはなぜ? 考えられる4つの症状と今すぐできる対処法

新しく伸びてきた爪が割れていたり、縦に裂けたりしていると、見た目だけでなく健康面への不安も生じやすくなります。乾燥やネイルによるダメージのほか、栄養不足や病気が関係しているケースもあり、早めの見極めと対処が欠かせません。
本記事では、爪が割れて生えてくるときに考えられる代表的な4つの症状と主な原因を解説し、割れた爪の補修方法や再発を防ぐセルフケアのコツまで紹介します。健康で美しい爪を保つために、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)
もくじ
爪が割れて生えてくるときに考えられる4つの症状
爪が割れて生えてくる場合、単なる乾燥や外的なダメージだけが原因ではありません。栄養バランスの乱れや皮膚疾患といった、体の内側に関係することもあります。ここでは、よく見られる4つの症状を紹介します。
爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)
爪甲縦裂症は、爪の表面に縦方向の割れ目ができる症状です。割れは爪の先から根元に向かって入り、症状が進むと爪が二つに分かれてしまうこともあります。
主に、指先への衝撃や摩擦、爪をつくる組織(爪母)の障害によって生じると考えられています。ジェルネイルの繰り返しや手作業による負荷が一因となることも。さらに、爪の成長を支える亜鉛や鉄の不足が関係しているケースもあります。
爪甲層状分裂症(そうこうそうじょうぶんれつしょう)
爪甲層状分裂症は、爪の先端部分から表面が層状にはがれていく症状です。
いわゆる「二枚爪」と呼ばれる状態で、表面が薄く剥がれ落ちるように見えるのが特徴。乾燥や水仕事のしすぎ、除光液の使用などが主な原因とされています。
軽度であれば保湿などのケアで改善が見込めますが、何度も同じように剥がれる場合は栄養不足や甲状腺機能の低下など、内面的な要因が隠れていることも。放置せず原因を見直すことが大切です。
爪甲菲薄化(そうこうひはくか)
爪甲菲薄化とは、爪の厚みが全体的に薄くなる症状です。爪が薄くなることで先端が割れたり、欠けやすくなったりします。気づいたときにはすでに割れた状態で伸びていることも多く、「爪が割れて生えてきた」と感じることも。
薄くなった爪は光を通しやすくなり、やや透明感が出るのが特徴。加齢やネイルケアの繰り返しによる保護層の損失が主な要因ですが、鉄欠乏性貧血や自己免疫疾患といった内科的疾患が関与していることもあります。
副爪(ふくそう)
副爪は、本来の爪の横に沿って小さな角質片が生じる症状です。見た目はささくれのようで、爪の端に沿って薄く突き出した部分が見られます。
摩擦や圧迫によって皮膚の角質が厚くなり、爪の一部のように見えることがあります。無理に引っ張ると出血や炎症を起こす場合があり、感染の原因にもなるため注意が必要です。保湿や外用薬での対応、必要に応じて皮膚科での施術が推奨されます。
爪が割れて生えてくる主な原因5つ
新しく伸びてきた爪が割れていると、「このまま放置しても大丈夫?」と不安になる方も多いはず。実は、爪の割れやすさにはさまざまな要因が関係しています。ここでは、日常生活でよく見られる代表的な5つの原因をまとめました。
乾燥による爪の水分・油分不足
爪は一見硬そうに見えますが、じつは水分と油分のバランスによって保たれています。乾燥が進むとこのバランスが崩れ、爪は柔軟性を失い、割れや欠けが起こりやすくなります。
冬の冷たい空気、頻繁な水仕事、アルコール消毒の繰り返しは、指先の乾燥を引き起こす代表的な要因です。キューティクル周辺が白く粉を吹いたようになっていたり、爪の表面に縦線が増えてきた場合は、乾燥が進行しているサインといえるでしょう。
この状態が続くと、爪の先端から層状にはがれる「二枚爪」のような症状が見られることもあります。
栄養不足(特にタンパク質・鉄・亜鉛の不足)
爪の主成分は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質です。そのため、食事からのタンパク質摂取が不足すると、爪の強度そのものが低下します。
また、鉄や亜鉛が不足すると爪の成長サイクルが乱れ、縦に裂けたり薄くはがれたりといったトラブルにつながります。「最近疲れやすい」「肌や髪も乾燥気味」と感じている方は、爪も栄養不足のサインを出しているかもしれません。
ネイルや除光液の使用によるダメージ
マニキュアやジェルネイル、除光液の使用は、爪に少なからず負担をかけています。
とくにジェルネイルのオフは、爪の表面を物理的に削るため、繰り返すと厚みが失われやすくなります。さらに、油分を強く溶かす「アセトン」を含む除光液を使うと、使用後は爪が乾燥しやすい状態に。
ネイル中の通気性も悪いため、爪のターンオーバーも乱れがちです。こうした要素が重なり合うことで、割れやすく層状に剥がれやすい爪が生えてくることがあります。
加齢にともなう爪の乾燥・ターンオーバーの乱れ
年齢を重ねると、皮膚と同じように爪も変化します。
加齢により爪が薄くなったり、表面が縦に割れやすくなったりするのは自然な変化のひとつ。若い頃には見られなかった縦筋や爪先の薄さが気になり始めたら、それは加齢にともなう自然な変化かもしれません。
また、ホルモンの影響で皮脂の分泌も減少するため、保湿力も低下します。40代以降はとくに、ネイルの習慣や生活習慣の見直しが爪の保護に欠かせません。
病気やホルモンバランスの乱れ
爪の異常は、ときに体の内側からのSOSとして現れることがあります。
たとえば、甲状腺機能の低下、鉄欠乏性貧血、自己免疫疾患、乾癬や白癬などの皮膚疾患は、いずれも爪の成長に影響を及ぼすことが知られています。
また、女性ホルモンの乱れや慢性的なストレスが原因で血流が悪くなると、爪のターンオーバーも遅れがち。こうした状態では、新しく生えてくる爪が薄くなったり、割れやすくなったりすることがあります。
割れた爪はどうする?伸びるまで待つべき?
軽いヒビや表面の層が少しはがれた程度の割れであれば、保護しながら自然に伸ばしても問題ないケースがほとんどです。この場合、割れた部分が服や髪に引っかからないよう、ネイル用のリペアシールや絆創膏で保護しておくと安心です。
しかし、深く割れた状態や爪の根元近くまで裂けている場合は、日常動作で悪化するリスクが高く、化膿や感染につながる恐れもあります。
無理に切ったり剥がしたりせず、適切に保護しながら様子を見ることがベスト。気になる場合は皮膚科やネイルサロンでの相談をおすすめします。
今すぐできる!割れた爪の保護・補修方法
割れた爪は、ちょっとした刺激で悪化しがち。ここでは自宅でできる3つの対処法を紹介します。
医療用テープ・絆創膏での保護
爪の割れが浅い場合は、テープや絆創膏を使った保護が効果的です。割れ目を覆うように貼ることで、衣類や髪に引っかかるのを防ぎ、これ以上の裂けや出血を抑えられます。ただし、水や摩擦には弱いため、こまめな貼り替えと清潔な状態を維持することが大切です。
補修用のネイルグルーや補強コート
割れた部分を接着する「ネイルグルー」や爪全体を補強する「補修コート」も有効です。
グルー(専用接着剤)は、亀裂部分に塗ることで爪を固定できます。上からティッシュなどを薄く重ねて補強する「ティッシュ法」も定番のセルフ補修方法です。
また、爪全体に厚みを出す補強ベースコートを併用すると、折れやすさの予防にもなります。
爪専門サロンで受けられるリペア施術
見た目を重視したい場合や自分での補修に不安があるときは、ネイルサロンでのリペア施術がおすすめです。専用のグルーやパウダーを使って自然な形に整えてくれるため、補修後もきれいな仕上がりが期待できます。
また、施術中に割れた原因や自宅でのケア方法についてアドバイスをもらえることも多く、再発予防にもつながります。軽度な補修であれば、1,000〜2,000円程度で対応してくれるサロンもあるため、気軽に相談してみるとよいでしょう。
爪が割れるのを防ぐおすすめのセルフケア
割れやすい爪を根本から改善するには、毎日のセルフケアが欠かせません。正しいケアを習慣化することで、爪は少しずつ強くしなやかな状態へと整っていきます。
まず大切なのは保湿です。入浴後や手洗い後にハンドクリームやネイルオイルをなじませ、こまめに保湿を行いましょう。また、爪の整え方にも注意が必要です。爪切りの衝撃は細かい亀裂の原因となるため、なるべくヤスリ(エメリーボードなど)を使って整えるのがおすすめ。
さらに、食生活の見直しも爪の健康に直結します。良質なタンパク質や鉄や亜鉛、ビタミンB群などの栄養素を積極的に取り入れてみてください。目に見える変化が現れるまで時間はかかりますが、赤身肉や貝類、緑黄色野菜を日々の食事に少しずつ加えるだけでも、爪の成長にプラスの影響を与えます。
広島周辺で爪が割れて生えてくることにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
爪が縦に割れた状態で伸びてくる、何度も同じ箇所が欠けてしまうときは、日常の癖や指先への負担が影響している可能性もあります。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。
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