かかとの角質は削る?削らない?ガサガサを改善する正しい対処法とNG行為

かかとの角質ケアをしても「改善しない」「何度も繰り返す」そんな悩みを抱えている人は、角質の“メカニズムを無視したケアをしているかもしれません。

実はかかとの角質には「削ったほうがいい状態」と「削ってはいけない状態」があり、それぞれに応じた対処が必要です。間違った方法を続けると角質がさらに厚くなり、悪化してしまう恐れも。

本記事では、角質ができる根本原因から削るべき判断基準、肌を傷めない正しい除去方法からNG行為までを詳しく解説します。

この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)

かかとの角質は削るべき?自然にまかせるべき?

結論から言うと、かかとの角質は「厚くなりすぎた場合には削るべき」です。適切に処理すれば、ひび割れや痛みを防ぐことができます。

ただし、まだ角質が薄い段階で削るのは逆効果です。肌が刺激に反応し、かえって角質が厚くなることがあります。削るべきかどうかは、肌の状態を見て判断する必要があります。

たとえば、次のような状態なら削るケアが効果的です。

  • かかとが白く硬くなっている
  • ひび割れて歩くと痛い
  • 保湿だけでは改善しない

自分で判断がつかない場合は、皮膚科やフットケア専門店に相談するのがおすすめです。専門の知識をもとに、肌の状態に合った方法でケアを進めることができます。

なぜかかとの角質は厚くなる?根本原因を知ろう

かかとの角質が厚くなるのは、皮膚が「外部からの刺激に対して自らを守ろうとする防御反応」によるものです。角質層は本来、体を保護するために必要な機能を担っていますが、特定の条件が重なると過剰に分厚くなり、ガサガサしたり、ひび割れたりといったトラブルを引き起こします。

原因として多く見られるのが、物理的な刺激、乾燥、そして皮膚の再生リズム(ターンオーバー)の乱れです。以下で、主な要因について詳しく見ていきましょう。

歩行時の負荷・乾燥などの物理的刺激

かかとは、体の中でも特に負担がかかりやすい部位です。立っているだけでも体重の圧力が集中し、歩くたびに着地の衝撃が加わります。こうした刺激が繰り返されると皮膚はこれ以上傷つかないようにと防御反応を起こし、角質を厚くし始めます。

角質が厚くなるのは、外部からの刺激から肌を守ろうとする自然な反応です。ある意味で“健康な肌の働きとも捉えられます。

しかし、この働きが過剰になると角質は必要以上に積み重なり、やがて皮膚の表面は硬くなってガサガサした質感に変化します。特に、次のような状態では角質がたまりやすくなるため注意が必要です。

  • 靴が足に合っていない(大きすぎる・小さすぎる)
  • ヒールや硬い靴をよく履く
  • 裸足で過ごすことが多い
  • 長時間の立ち仕事や歩行が日常的にある

ターンオーバーの乱れ

かかとがガサガサになる原因にはターンオーバーの乱れも影響しています。本来、肌は約28日周期で古い角質を剥がし、新しい細胞へと生まれ変わるサイクルを繰り返しています。

しかし、加齢や生活習慣の乱れが積み重なると、古い角質が肌表面にとどまり硬くガサガサとした状態に。特に以下のような要因はターンオーバーを妨げやすいため、日頃からの意識替えが大切です。

  • 栄養が偏った食事を続けている
  • 十分な睡眠時間を確保できていない
  • 緊張や疲れ・ストレスを溜めている
  • 手足が冷えやすい・運動習慣が不足している

かかと水虫かも?角質増殖型白癬の見落としに注意

かかとの角質が厚くガサガサしていると、「乾燥」や「摩擦のせい」と考えてしまいがちです。ところが、実際には水虫(白癬)が原因となっていることもあります。

なかでも注意したいのが、「角質増殖型白癬(かくしつぞうしょくがたはくせん)」というタイプの白癬です。このタイプは、かゆみが少なく、乾燥や角質肥厚と見た目が似ているため、見過ごされやすいという特徴があります。

  • かかとの角質が異常に厚くなっている
  • 削ってもすぐ元通りになる
  • 保湿してもまったく効果がない
  • 爪にも変色や厚みが出ている

これらに当てはまる場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。誤ったケアを続けてしまうと症状を長引かせ、他の部位への感染を広げてしまうおそれがあります。

ガサガサとおさらば!かかとの角質ケアの方法

肌を傷つけないためにも、正しい知識をもとにかかとの角質ケアを行いましょう。ここでは代表的な3つの方法を紹介します。

軽石・やすりで削る

昔から広く行われているのが、軽石やフットやすりを使った手動の角質除去です。入浴後など、角質が柔らかくなっているタイミングに行うことで、表面の古い角質を無理なく取り除けます。

ただし、乾いた状態では絶対に削らないこと。乾燥した皮膚はダメージを受けやすく、炎症や出血の原因になります。また、毎日の使用は刺激が強すぎるため、週1〜2回の頻度が目安です。削ったあとはしっかりと保湿し、皮膚のバリア機能をサポートしましょう。

電動リムーバーで削る

電動の角質リムーバーは、一定の圧力で均等に角質を削れる便利なアイテムです。力を入れずに使えるため、初心者でも扱いやすいのが魅力。

製品によっては、粗さの異なるアタッチメントが付属しており、自分の肌状態に合わせて選ぶことができます。使用時間の目安は1回あたり5〜10分程度です。削りすぎを防ぐためにも、長時間の使用は避けましょう。

角質パックで柔らかくする

「削るのが苦手」「道具を使うのが怖い」と感じる方には、角質パックがおすすめです。フルーツ酸(AHA)や尿素などの角質軟化成分を含む液体やシートを一定時間かかとに密着させることで、古くなった角質を柔らかくし、自然に剥がれやすい状態へ導きます。

パック後すぐに角質が落ちるわけではなく、2〜5日ほど経ってから皮がむけるように少しずつ剥がれていくのが特徴です。削るケアと比べると即効性はありませんが、肌に負担をかけずにケアできる点がメリットです。時間に余裕のあるときに取り入れてみましょう。

かかとの角質ケアでやってはいけないNG行為

間違った自己流ケアを続けると、かえって症状が悪化してしまうこともあります。ここでは特に注意すべき3つのNG行為を解説します。

放置しない

「そのうち良くなるだろう」と放置してしまうのは危険です。乾燥や摩擦が重なることで角質はどんどん硬くなり、ひび割れが深くなる原因になります。そこから雑菌が入り込み、炎症や感染につながるリスクもあります。

毎日削らない

「削れば削るほどツルツルになる」と思って、毎日角質を削ってしまうのは逆効果です。肌は強い刺激を受けると、防御反応としてさらに角質を厚くしようとします。角質除去はあくまで週1〜2回程度が目安。必要以上に行わず、肌の再生リズムに合わせてケアすることが大切です。

一度に強く削りすぎない

「短時間でツルツルにしたい」と焦ってゴシゴシ強く削るのもNG。必要な角質まで取り除いてしまうと、皮膚が薄くなり刺激に弱くなるほか、出血や炎症を引き起こすおそれがあります。角質ケアは「少しずつ・やさしく」が基本。削るというよりも、表面をなめらかに整える感覚で行うと安全です。

保湿が大切!削ったあとのケアも忘れずに

角質を削った直後の肌は、保護層が一時的に薄くなっている状態です。そのため非常に乾燥しやすく、わずかな刺激でも敏感に反応してしまいます。

このタイミングで保湿を怠ると、肌は外部から身を守ろうとし、再び角質を厚く作り出してしまいます。

保湿に最適なのは、お風呂上がりや角質ケア直後の清潔なタイミング。肌に残った水分が蒸発する前に、保湿クリームなどでしっかりと潤いを閉じ込めましょう。

角質除去と保湿は常にセットで行うべき基本ケアです。冬場や空気が乾燥しやすい季節には、朝晩の2回を目安に保湿を習慣づけることで、ツルツルのかかとを長くキープできます。

初心者にもおすすめ! 角質除去グッズの選び方

角質除去グッズを選ぶとき、まず大切にしたいのが「肌へのやさしさ」です。

しっかり落としたい気持ちはあっても、刺激の強いアイテムを使ってしまうと、かえって肌を傷めてしまうこともあります。

どれを使えばいいか迷ったときは、まずは刺激の少ないものから試してみるのがおすすめです。

たとえば、軽石やフットやすりを使うなら、目が細かいタイプを選びましょう。ゴシゴシこすらず、やさしく少しずつ削ることで、肌への負担をぐっと減らせます。

電動リムーバーを選ぶ場合は、防水仕様でお風呂でも使えるタイプや、粗さの違うアタッチメントがセットになったものが便利です。

広島周辺でかかとの角質にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!

「ガサガサが気になる」「ひび割れて痛い」「市販のクリームでは効果がなかった」そんなかかとのお悩みは、プロの手で丁寧にケアするのが近道です。

セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。もし現在、広島周辺でかかとの角質にお悩みの方はセラピストプラネットにお気軽にご相談ください!

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