幼児の巻き爪はなぜ起こる?考えられる原因と家庭でできる対策!

幼児の巻き爪は、爪や足の成長が未発達であるうえに、生活習慣や環境の影響を受けやすいのが特徴です。目立った痛みがない段階では見過ごされがちですが、悪化すると炎症や歩行への支障につながることも。この記事では、幼児に巻き爪が起こる主な原因と、自宅でできる対策について詳しく解説します。
この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)
もくじ
幼児に巻き爪が起こる主な原因
巻き爪は、爪の成長特性だけでなく、靴のサイズや履き方、歩行環境などが複合的に関係して起こります。ここでは代表的な6つの要因を紹介します。
深爪など誤った爪の切り方
最も多く見られる原因は、深爪や爪の端を丸く切るなどの誤った爪の切り方です。爪を深く切ると皮膚が爪を押し上げられ、巻きやすくなります。幼児の爪はやわらかく変形しやすいため、切る際は指先の形に沿ってまっすぐ整えることが大切です。
靴のサイズが合っていない
小さすぎる靴を履かせていると、つま先が圧迫され、爪の先端に強い力がかかります。この圧迫が繰り返されると、爪が変形し、両端が皮膚の内側に巻き込まれるように成長してしまうことがあります。逆に、靴のサイズが大きすぎる場合も注意が必要です。足が靴の中で滑ることで爪がつま先に何度もぶつかり、同様に巻き爪を引き起こす原因となることがあります。
靴をきちんと履けていない
靴のサイズが合っていても、正しく履けていなければ爪に不自然な力がかかります。たとえば、かかとを踏んで履いたり、マジックテープや靴ひもを緩めたままにしていたりすると、足が靴の中で前後に動いてつま先を圧迫する要因に。こうした衝撃が日常的に続くと、爪の成長方向に影響を与え、巻き爪のリスクが高まります。
爪を傷つけている(ちぎる・噛むなど)
無意識のうちに爪を噛んだり、ちぎったりする癖を見かけたことはありませんか? こうした行動は爪の先端や端を不規則に損傷させ、爪の正常な成長を妨げます。特に爪の根元にある爪母(そうぼ)という組織が傷つくと、生えてくる爪そのものの形が歪んで巻きやすくなるため、保湿や声かけで癖の改善を促しましょう。
歩く頻度が少ない(床反力がない)
爪は、歩行時に地面から受ける刺激(床反力)によってまっすぐに伸びる性質があります。歩く機会が少ないと刺激が足りず、巻きやすくなります。室内でも裸足で過ごす時間を設けるなど、足裏をしっかり使える環境を意識しましょう。
体質や遺伝によるもの
爪の形状や厚みに個人差があり、遺伝的な要因で巻き爪になりやすいこともあります。家族に巻き爪の経験がある場合は、普段から靴選びや足の使い方に注意しましょう。
幼児の巻き爪を放っておくとどうなる?
幼児の巻き爪を放っておくと、さまざまなトラブルにつながるおそれがあります。
まず、爪が皮膚に食い込むことで炎症が起こり、赤く腫れたり膿んだりすることがあります。痛みが強くなると、靴を履くのを嫌がったり、歩くこと自体を避けるようになることも少なくありません。
また、足の痛みをかばって不自然な歩き方を続けると、姿勢が崩れたり、体のバランスに悪影響が出る可能性があります。こうしたゆがみは、成長期の体にとって負担となり、将来的な足腰の不調につながることもあるため注意しましょう。
幼児期は痛みをうまく言葉で伝えられないことがあるため、日ごろから足先の様子に目を配り、早めに対処することが大切です。
自宅でできる!幼児の巻き爪を防ぐ方法
巻き爪を予防するためには、日々の生活の中で爪や足に適切な刺激とケアを与えることが欠かせません。特に爪の切り方、歩き方、足裏の使い方といった基本的な習慣を整えるだけでも、リスクを大きく減らすことが可能です。
爪を正しく切る
巻き爪の予防には、適切な長さと形に整えることが基本です。爪の長さは、指先と同じか、わずかに先が出る程度を目安にし、先端は丸く整えず、まっすぐ横に切る「スクエアカット」が理想とされています。左右の端を残すことで、爪が皮膚に巻き込まれにくくなります。また、切る頻度にも注意が必要で、過剰に短くすることは避け、1〜2週間に1回を目安に様子を見ながら整えるようにしましょう。
姿勢や歩き方を見直す
正しい姿勢で歩けていないと、足の特定の部分にだけ力がかかり、爪への負担が偏ってしまいます。たとえば、つま先だけで歩いたり、内股になったりすると、母趾の爪が圧迫されて巻きやすくなる傾向があります。理想的なのは、かかとから着地し、足裏全体でしっかりと地面をとらえる歩き方です。日常生活の中で親が声かけをしながら、正しい動きが身につくように促すことが大切です。
土踏まずのマッサージと足指の運動を取り入れる
足裏をやさしく刺激するマッサージは、血流の促進につながり、爪や皮膚の代謝を整えるうえで役立ちます。足指を1本ずつ動かしたり、つま先でタオルをつかんだりする動きも効果的。足の筋力バランスを整えることで、巻き爪の予防が期待できます。特別な道具を用意する必要はなく、遊びの中に自然に取り入れられるため、毎日の生活にも無理なく取り入れやすいでしょう。
幼児と大人で巻き爪はどう違う?
幼児の巻き爪と大人の巻き爪では、原因や経過、対応の仕方にいくつかの違いがあります。まず大きな違いとして、幼児は爪や皮膚がやわらかく、骨格や筋肉の成長過程にあるため、刺激や圧力に対して変形しやすいという特徴があります。そのため、深爪や靴の圧迫といった日常的な要因だけで、爪が簡単に巻き始めてしまうことも少なくありません。
一方で、柔らかいということは、正しい刺激やケアを行えば爪の形状が改善しやすいということでもあります。大人のように慢性的に変形して硬化した爪と比べて、幼児の巻き爪は比較的早期に治りやすく、予防効果も出やすいのが特徴です。逆に言えば、気づくのが遅れて悪化してしまうと、子どもの足の発達に影響を及ぼすリスクもあるため、早めの対処が非常に重要になります。
幼児が巻き爪になったときの対処法
もし幼児が巻き爪になってしまった場合、症状の程度に応じて適切な対応を取ることが大切です。
軽い症状ならセルフケアで様子を見る
爪がわずかに皮膚に当たっている程度で、痛みや赤みがほとんどない場合は、まず爪の切り方や靴の見直しを行いましょう。さらに足を清潔に保ち、蒸れやすい靴下は避けるようにすると炎症予防にもつながります。
痛みや腫れがあれば早めに医療機関へ相談
赤みや腫れ、強い痛みが見られる場合は自宅での対処にこだわらず、小児科・皮膚科・フットケア専門施設へ早めに相談しましょう。無理に自宅で処理しようとすると悪化させるおそれがあるため、専門機関で適切なケアを受けると安心です。
巻き爪だけじゃない!幼児の「陥入爪」にも注意
巻き爪とよく似た症状で「陥入爪(かんにゅうそう)」があります。巻き爪は爪甲自体が内側に湾曲していくものですが、陥入爪はまっすぐに伸びた爪でも、その端が皮膚に食い込み炎症を起こします。特に幼児は皮膚がやわらかく、陥入爪を発症しやすい傾向があります。
見た目には巻き爪と区別がつきにくいですが、陥入爪は赤みや腫れ、膿などの症状が進行しやすいのが特徴。「巻き爪だと思って様子を見ていたら悪化していた」というケースもあるため、判断がつかない場合には早めに専門家に相談し、状態を正確に確認することが大切です。
広島周辺で幼児の巻き爪でお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
巻き爪は成長途中の幼児にとって、見逃されがちな悩みのひとつですが、放置してしまうと足の発達や日常生活に大きく影響することがあります。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。もし現在、広島周辺で幼児の巻き爪にお悩みの方はセラピストプラネットにお気軽にご相談ください!