フェノール法のデメリットは?巻き爪や陥入爪になる原因・自宅での予防方法などを解説!

巻き爪や陥入爪の治療法にはさまざまな方法があります。その中でもフェノール法は、永久的に爪の再生を抑制する効果がある方法です。どんな治療法でも人によってはデメリットと捉えられることがあります。
今回は、フェノール法のメリットだけでなく、デメリットもご紹介します。また、巻き爪や陥入爪の原因やセルフケアのポイントなども詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)
もくじ
巻き爪・陥入爪とは?
まずはじめに、巻き爪と陥入爪(かんにゅうそう)について解説していきます。
巻き爪とは、爪の端が内側に向かって円を描くように深く食い込んできている状態です。痛みは伴わないことが多いですが、食い込み方によっては痛みを感じることもあります。特に親指での発症が多く見られます。食い込んだ爪によって皮膚がダメージを受けると、そこから細菌などが侵入し化膿してしまうこともあるため、注意が必要です。
陥入爪とは、爪の端や先端が皮膚に刺さることで炎症を引き起こしている状態です。巻き爪とは異なり、食い込むというより突き刺さっているというイメージです。こちらも皮膚がダメージを受けることで、化膿するリスクがあります。
化膿してしまっている場合には、自己判断で放置したりせずに適切な処置を施してくれる病院などに相談しましょう。内服処方や外用薬の処方、消毒や切開による処置などが一般的です。
巻き爪や陥入爪は爪切りの方法や靴の選び方、歩き方などでも改善が期待できます。
巻き爪や陥入爪になる原因は?
巻き爪や陥入爪になってしまう原因には、どのようなものがあるのでしょうか。それぞれの原因について解説していきます。
巻き爪の原因
巻き爪の原因には以下のようなものがあります。
- サイズの合わない靴や靴下
- 指先が窮屈な靴
- 歩くことが少ない
- ガニ股
サイズが合わない靴や靴下、指先が窮屈な靴などでは、爪が圧迫されやすい状態です。その状態で立ったり、歩いたりなどで圧がかかると爪はうまく圧を逃すことができずに皮膚に食い込む状態が続くことになります。
立ったり、歩くことが少なかったりすることも反対に巻き爪の原因となってしまいます。その理由は、爪は地面や体重から受ける圧によって真っ直ぐに伸びていくことができるからです。そのため、寝たきりや車椅子などで生活をしている人は、爪にかかる圧が極端に減少してしまうため巻き爪になってしまうことが多いようです。
爪に圧がかかっていても、適切な圧でなければ巻き爪の原因となります。前述した靴などでも同様ですが。歩き方でも不適切な圧ではその原因となり得ます。特にガニ股では、かかとや外側に圧がかかりやすくなるためです。
陥入爪の原因
陥入爪の原因には以下のようなものがあります。
- 間違った爪の切り方
- サイズの合わない靴や靴下
- オーバーサイズネイル
- 巻き爪
- 外反母趾
- 爪白癬
サイズの合わない靴は巻き爪の原因と同様です。また、巻き爪が陥入爪の要因となるのは爪が食い込んでいくためです。
オーバーサイズネイルとは、幅の広い爪のことで、生まれつきの爪の形や大きさが原因となることがあります。適切な爪の切り方をしていれば問題はないでしょう。普通の爪の人でも爪の切り方一つで陥入爪になってしまう可能性があります。
外反母趾では、足の変形により引き起こされます。
爪白癬は、いわゆる水虫のことであり、局部の炎症などから陥入爪に発展してしまうことも。
巻き爪や陥入爪の手術『フェノール法』とは?
巻き爪や陥入爪の処置には、さまざまな方法があります。フェノール法とは、その中の一つでフェノールという薬液を塗り、焼灼する治療する方法です。処置の中には、化膿している間は処置することができないものもありますが、フェノール法は化膿していても処置が可能な方法です。
また、保険適用となるため費用面も安心して受けることができます。
さまざまな方法がある一方で、その処置が適している人と適していない人が存在します。
フェノール法が適している人は下記のような人です。
- 繰り返し化膿を引き起こしており、保存療法で効果を得られなかった人
- 爪の形を気にしない人
- 爪の幅が広く、湾曲が少ない人
フェノール法は、問題となっている爪の部分を切除し、薬液を塗ってその部分を焼灼すると爪の再生を永久的に抑制することができます。そのため、爪の形を気にしている人や元から爪の幅が狭い人などは適していません。テーピング法や爪切りなどで保存療法をしていても効果がなかった人に対しては、即効性があり効果的と言えます。
フェノール法のメリットは?
さまざまな治療法がある中で、フェノール法のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。特徴的な3つのポイントに絞って見てみましょう。
手術後の痛みが少ない
爪を切除し焼灼する方法ですが、フェノールという薬液自体に鎮痛と止血作用を持ち合わせているため、その他の切除方法よりも術後の痛みは比較的少ないとされています。
抜糸が不要
焼灼法のため縫合も必要としません。そのため、後日に抜糸を要することもないため来院回数も最小限で済ませることができます。
入院が不要
術後の多少の安静期間は儲けられますが、入院加療の必要はありません。日帰りで行うことが可能です。
フェノール法のデメリットは?
メリットしかないように思えるフェノール法ですが、デメリットも存在します。治療の選択肢の幅も拡大や後悔をせずに済むように、フェノール法を受けるにあたってデメリットもしっかり理解しておきましょう。
爪の幅が狭くなる
爪を切除してから焼灼をするため、爪の幅が狭くなります。爪の形を気にしている人にはおすすめできません。
爪が生えてくる方向が変わる可能性がある
薬液を塗布して焼灼することで永久的に爪の再生を抑制できますが、他の箇所から爪が生えたりなどすることで、爪の生える方向が変化する可能性があります。
焼灼した部分からは生えてきていないが、新たな場所に再発するということは少なくありません。
一週間程度は安静にする必要がある
術後一週間程度は、激しい運動や無理な荷重は控えるようにしましょう。また、感染防止のため患部を清潔に保つことも重要です。
フェノール法の流れは?
フェノール法は時間がかかる処置ではないため、簡易的な流れです。
- 治療箇所に麻酔をする
- 問題となっている爪に切れ込みを入れてから、抜き取り切除する
- フェノール液を塗布する
- 焼灼する
- 包帯などで保護する
病院やクリニックによって手順や所要時間は異なります。しかし、爪を切除しフェノール液を塗布後に焼灼するという流れは共通です。
自宅でできる巻き爪・陥入爪の予防方法は?
巻き爪や陥入爪は日常的なケアや意識で予防することができます。おすすめな予防方法を2つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
爪を伸ばす
陥入爪は深爪で引き起こされやすいとされています。そのため、爪の切りすぎには十分注意しましょう。爪の白い部分は1mm程度残すように切ることで深爪を予防することができます。
スクエアカットをする
爪切りで予防のポイントとなるのがスクエアカットにすることです。これは、巻き爪と陥入爪どちらにも効果的です。
爪先の白い部分を1mm程度残し、直線にカットします。爪の角は怪我をしないようヤスリなどで削ると良いでしょう。
広島周辺 で巻き爪や陥入爪でお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
巻き爪や陥入爪は、日常生活から意識することで予防することができます。巻き爪は陥入爪へと発展しやすく、化膿してしまうと痛みや腫れを伴うこともあります。
治療法には保存療法となるテーピング法や外科的療法となる爪縁切除やフェノール法などがあります。外科的療法中でもフェノール法は、患部が化膿していても治療することができ、比較的術後の痛みが少ない方法です。フェノールという薬液を塗布後に焼灼し、永久的に爪の再生を抑制する効果が期待できます。抜糸や入院が不要であることで、受けやすい治療法ですが、爪を切除するため爪の幅が狭くなることを理解しておきましょう。また、術後の感染にも注意が必要です。
巻き爪や陥入爪は、セルフケア次第で改善や予防も可能です。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。
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