巻き爪

ジェルネイルも巻き爪の原因?ネイルをしながら治す方法はある?

足の爪にジェルネイルをしているけれど、巻き爪になることはあるの……?と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。また、ジェルネイルをしていたら巻き爪になってしまったという方がいらっしゃるかもしれません。
実は、ジェルネイルは巻き爪になる原因の1つになり得るものです。爪が薄くなる、爪に負荷がかかるといった状態が続くと巻き爪になる可能性が高くなります。

この記事では、ジェルネイルが巻き爪の原因になる理由を詳しく解説します。併せて、巻き爪にならない方法や巻き爪を改善しながらネイルをする是非についても紹介していきます。

この記事の監修者:
巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織(ペディグラス認定メディカルトレーナー、同認定足爪補正士・鍼灸師)

ジェルネイルは巻き爪の原因を引き起こす可能性あり

そもそも巻き爪はなぜ発生する?

巻き爪になりやすい爪の状態

ジェルネイルをしていたら絶対に巻き爪になるというわけではありませんが、ジェルネイルが巻き爪になる原因を引き起こす可能性があります。

そもそも巻き爪は、足の爪が以下のような状態になっている時になりやすいといわれています。

  • 深爪などの不適切で間違った爪切り
  • 爪に強い負荷がかかったり、圧迫されたりしている
  • 足の指に力を入れる機会が少ない(歩行量が少ない、浮指など)
  • 爪の乾燥、栄養不足
  • 爪が病気になっている(爪水虫など)

▶関連記事:巻き爪とは?陥入爪との違いや原因を解説

ジェルネイルによる爪への負荷が遠因となる

ジェルネイルが巻き爪の遠因になる理由としては、サンディングによる爪の削れや、リムーバーによって爪が乾燥したり毛羽立ったりすることが挙げられます。

ジェルネイルが巻き爪の遠因になることもある

爪が薄くなる

ジェルネイルを塗る際、サンディングと呼ばれる爪の表面を整える工程があります。ジェルネイルをしっかり密着させるために、爪表面のツヤを消すのがサンディングです。
「Sanding」の名のとおり、爪をファイル(爪ヤスリ)で研磨しますので、爪の表面が若干削れることになります。

さらに、ジェルネイルをオフする際には、まずジェルネイルの表面をファイルやネイルマシン(グラインダー)で削り取ります。
ネイルオフの技術スキルが低い場合、自爪も削ってしまうことがあり、爪が薄くなる、爪の表面がガタガタになるといった状態になってしまいます。

このようにジェルネイルを塗ったりオフしたりする際は、爪が削れて薄くなるリスクがあるといえるでしょう。
薄くなった爪は圧迫に弱くなり、巻き爪になる可能性が出てきます。

爪が乾燥する

ネイルオフの2段階目として、ジェルネイルの表面を削った後は、残ったジェルをリムーバーでふやかして取り除きます。

この時使用するリムーバーですが、主な成分はアセトンであり、水にも油にも溶ける有機溶剤です。脱脂性が強く、爪が乾燥しやすくなります。

爪の乾燥は巻き爪の原因の1つであり、乾燥状態を放置しておくのは好ましくありません。

硬化したジェルネイルが爪を圧迫する

ジェルネイルは合成樹脂でできており、ジェルをUVライトにあてて硬化します。
ジェルネイルは硬化の段階で爪に密着した状態で収縮し、硬化したジェルによって圧迫を受けた爪が変形。巻き爪の状態になることがあります。
特に爪が薄い状態の方は、圧迫による爪の巻きが発生しやすいため注意が必要です。

グリーンネイルや爪水虫になることがある

ジェルネイルはまれに以下のような爪の病気を引き起こし、その症状は巻き爪につながるおそれがあります。

爪水虫とグリーンネイルの症例写真

※グリーンネイル画像出典元:青森県庁ウェブサイト/疫学ケーススタディ2 ~アウトブレイクへの対応1 緑膿菌定着事例~

グリーンネイル

グリーンネイルは「緑膿菌(りょくのうきん)」という細菌が繁殖し、爪が緑色になってしまう状態です。
ジェルネイルが爪から浮く(接着部分がはがれる)と、その隙間に水が入り込み、湿度が高くなります。そうすると緑膿菌が発生し、グリーンネイルの状態になります。

まるで爪にカビが生えてしまったように見えるグリーンネイルは、重症化すると黒く変色しはじめ、化膿したり爪が割れはじめたりします。
グリーンネイルになると当然爪は弱くなり、巻き爪を引き起こす可能性が高まるでしょう。

参考:青森県庁ウェブサイト/疫学ケーススタディ2 ~アウトブレイクへの対応1 緑膿菌定着事例~

爪水虫(爪白癬)

爪の足に施したジェルネイルが浮くと、グリーンネイル同様、爪とジェルネイルの隙間に白癬菌が入り込み、爪水虫(爪白癬)の発生リスクが高まります。

爪水虫は爪をもろくするため、少しの刺激や圧迫で巻き爪を併発することがあります。

このように、ジェルネイルの浮きは、爪疾患や巻き爪を引き起こすきっかけになりかねません。十分に注意しましょう。

▶関連記事:肥厚爪は何が原因?見た目が似ている爪水虫との見分け方について

ジェルネイルで巻き爪にならないためには?

ジェルネイルによって巻き爪にならないためには、ジェルネイルや爪を適切に管理することが大切です。
以下の内容に注意してネイルを楽しみたいものです。

ジェルネイルで巻き爪にならないためには

適切な爪の形・長さを保つ

巻き爪は、深爪などの誤った爪の切り方によっても引き起こされることがあります。
では、適切な爪の形や長さはどのようなものなのでしょうか?

まず爪の形ですが、「スクエアオフ」と呼ばれる、四角い形で角を丸く落とした爪の形が巻き爪になりにくいといわれています。ネイルサロンで足の爪のネイルカットをする際は、スクエアオフの形を用いるケースが多く見られます。

なお、通常よく使われる刃がカーブした爪切りだと、爪を丸いラウンド型にカットしがちです。スクエアオフにカットするには、直線刃の爪切りを使用するのがよいでしょう。

巻き爪が予防できる爪の長さについては、指先と同じくらいの長さが推奨されています。
爪の先の白い部分(フリーエッジ)が少し残る程度が理想的です。

▶関連記事:巻き爪にしない!正しい足爪の切り方とおすすめの爪切り

ノンサンディングジェル・フィルイン対応のネイルサロンに行く

少しでも爪に負荷をかけないように、ノンサンディングジェルやフィルインに対応しているネイルサロンに行くのもひとつの方法です。

ノンサンディングジェルとは?

ノンサンディングジェルは、通常ジェルネイルを塗る工程で発生するサンディングが不要なベースジェルです。
爪を削る必要がないため、爪への負担が軽減されます。

フィルインとは?

フィルインとは、ジェルネイル付け替え時、完全にネイルオフせずに、元のベースジェルを一層残す状態までやすりがけをおこない、その上から新しいジェルを塗布していく方法です。
リムーバーを使用しないため、アセトンによる爪への刺激や負荷を回避することができます。

保湿を怠らない

巻き爪にならないためにも、爪の乾燥は防ぎたいところです。
保湿クリームやネイルオイルでしっかり保湿することを習慣づけるとよいでしょう。

浮いた場合は早めにオフ・付け替えをおこなう

ジェルネイルが浮いた状態を放置していると、グリーンネイルや爪水虫といった爪疾患と巻き爪が二重に発生してしまうおそれがあります。

ジェルネイルが部分的に浮き始めた場合は、できるだけ早めに付け替えをおこないましょう。
オフをして、しばらく爪を休ませるというのも有効的です。

ジェルネイルをしながら巻き爪は治せる?

巻き爪ケアができるというジェルネイルの効果は?

近年、韓国からの輸入品で、巻き爪ケアができるというジェルネイル(Hey Switch、UPジェル)が登場し、導入するネイルサロンが増えてきています。

「特許取得」を主張しているネイルサロンもありますが、このジェルネイルは韓国にて特許を取得しているものや韓国で研究開発されたもので、日本では特許を取得していません。

また、「巻いた爪を外側に広げていく特殊ジェル」という内容で宣伝されているものの、一般向けには成分が公表されておらず、爪にどのような影響があるのか不明というリスクをはらんでいます。

さらに、いずれの韓国製ジェルネイルもフットネイル施術経験者かつ講習を受けた方しか取り扱いができず、誤った塗布では効果が出ないというデメリットがあります。
必ず改善するとは言い切れず、日本で認可を受けていない現時点において、推奨されるものではないといえるでしょう。
ネイルサロンで施術を受ける場合は、自己責任も伴う可能性がありますので、十分な注意が必要です。

ジェルネイルをしながら巻き爪を治すのはおすすめしない

巻き爪になってしまったけれど、ジェルネイルは続けたい……という方もきっといらっしゃることでしょう。
結論からいうと、ジェルネイルをしながら巻き爪を治していくのはあまりおすすめできません。

まず、巻き爪のケアを何もせずにジェルネイルを続けると、巻き爪がさらに悪化するおそれがあるため、巻き爪のケアをしないという自己判断はやめましょう。

また、巻き爪補正をしている間にジェルネイルはできるのか?という疑問ですが、巻き爪の補正は一般的にプレートやワイヤーなどの補正器具を使用します。

ジェルネイルは光硬化性樹脂の硬化作用を利用したネイルです。
巻き爪の補正中にジェルネイルをおこなうと、以下のように補正の妨げになってしまう難点があります。

  • サンディングによって爪が削れる悪影響が続く
  • すぐに補正器具の調整ができない
  • 補正器具がついているとジェルネイルの脱着が不便になり、爪への負荷がかかりやすくなる

巻き爪が改善するまでは、ジェルネイルを休むのがよいでしょう。

巻き爪補正中もネイルを続けたい場合

巻き爪の補正中にジェルネイルを施すことは本来おすすめできませんが、巻き爪の施術方法のなかには、ネイルに対応したものがあります。以下に紹介しましょう。

「ペディグラス」の巻き爪補正はネイルに対応

透明なプレートを使うため目立たない

ペディグラスの巻き爪補正プレートは透明で目立たない

巻き爪を改善するための施術方法はさまざまあります。

なかでも「ペディグラス」の巻き爪補正は、補正器具として透明なプレートを使用。さらに、装着後はプレートを削って薄い状態に加工するため、つけているのがわからないほど目立ちません。
また、国内外で特許を取得した施術方法であり、補正中の痛みもほとんどなく、おすすめできる巻き爪ケアの1つといえるでしょう。

ペディグラスは補正中にジェルネイルやポリッシュネイル(マニキュア)が施せる数少ない施術方法です。
しかし、補正中のネイルは爪によい影響を与えるものではなく、補正期間が長引いてしまう可能性もあります。
どうしてもネイルをしたい時だけに留めるようにしましょう。

セラピストプラネットの巻き爪フットケア店は
ペディグラスの巻き爪補正を導入

セラピストプラネットの巻き爪フットケア店における巻き爪補正は、ペディグラスの施術方法を取り入れています。
施術者はペディグラスが認定するメディカルトレーナーを中心に、全員がペディグラスの認定資格を保有。補正中にネイルをしたい場合の注意点やアドバイスもしっかりお伝えいたします。

また、施術者は女性スタッフが多数在籍していますので、足の爪・皮膚にお悩みのある方は安心してご相談ください。

監修者プロフィール

巻き爪フットケア東千田町院 院長 文田 早織 (ぶんだ さおり)
 

ペディグラス広島 広島支部
認定トレーナー

 

文田 早織(ぶんだ さおり)

 

【資格】
・ペディグラス認定メディカルトレーナー、足爪補正士
・フォームソティックス認定メディカルアドバイザー
・鍼灸師 (はり師・きゅう師ダブルライセンス)

 

巻き爪等のフットケアセラピストおよび鍼灸師として10年以上のキャリアを保有。
痛みの原因となる動きの癖を見抜いた施術をおこなう。
施術のポリシーは、痛みによりできなくなった動作を一つずつ改善し、動ける喜びへと変えていくこと。
現在は、ペディグラス認定メディカルトレーナーとして、お客様の身体の「痛みのサイン」と向き合うほか、後進の育成指導にも尽力している。

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